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富士見産業株式会社

事業承継を“引き継ぐ”で終わらせない。富士見産業の次世代経営基盤をつくったRep.の伴走支援

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事業承継は、株式や役職を引き継いで完了するものではありません。
本当に難しいのは、会社を支えてきた判断基準、現場の動き方、顧客との関係性、育成の勘所といった、目に見えない資産をどう承継するかです。

富士見産業様でも、まさにこの論点が重要になっていました。
現場には強みがあり、顧客からの信頼もあるものの、その価値の多くが属人的で、仕組みとしては十分に整理されていない状態でした。

Rep.はこの状況を、単なる経営改善ではなく、承継すべき価値を見極め、次世代が運営できる形に翻訳するプロセスだと捉えました。
その結果、富士見産業様では、業務標準化、経営企画、営業、マーケティング、HRを横断しながら、承継後も成長できる会社の土台づくりが進んでいます。

会社概要・プロジェクト背景

富士見産業様は、清掃・ビルメンテナンス領域で事業を展開してきた企業です。
現場品質や顧客対応には独自の強みがあり、長年にわたり信頼を積み上げてきました。

一方で、事業承継という視点で見たとき、課題は明確でした。
それは、会社の競争力の中核が、必ずしも文書や制度、育成の仕組みとして整理されていなかったことです。

つまり、本当に承継すべきだったのは、次のような無形資産です。

  • どのように顧客と関係を築いてきたか
  • 現場で何を重視して品質を担保してきたか
  • 誰をどう育て、何を任せてきたか
  • どの案件をどう見極めて受注してきたか
  • 経営陣が何を基準に意思決定してきたか

富士見産業のプロジェクトは、こうした暗黙知を棚卸しし、次世代が引き継ぐ経営基盤へ転換する取り組みとして始まりました。

課題

表面的には、営業強化、採用強化、マーケティング整備といった論点が見えていました。
ただ、事業承継の観点で整理すると、課題の本質は別のところにありました。

それは、会社を支えてきた力が、個人に宿っており、会社の資産になり切っていないことです。

現場:経験豊富な人材が品質を支えている
営業:関係性や勘所を持つ経営陣が案件を獲得する
育成:各支店の力量に依存する

この状態では、承継後に同じ水準を維持することが難しくなります。
つまり、富士見産業様に必要だったのは、承継後も会社が成長するための構造整備でした。

施策設計の考え方

Rep.が最初に行ったのは、何を承継すべきかを定義することでした。
事業承継では、新しい仕組みを入れること以上に、残すべき価値を見誤らないことが重要です。

富士見産業には、先代や経営層、支店長、現場責任者の中に、長年かけて培われた判断や価値観が蓄積していました。
それらは目立ちにくい一方で、会社の収益性や信頼を支える中核でもありました。

そこでRep.は、プロジェクト全体を次の二軸で設計しました。

一つは、富士見産業らしさを構成している暗黙知の継承です。
もう一つは、その継承を土台にしながら、次世代経営に必要な機能を新たに実装することです。

この発想に立つと、Web施策も採用施策も単体の改善ではなくなり、承継後も成長できる会社をつくるための部品としてつながります。

実行内容

1. 承継対象の棚卸しと経営基盤の整理

まず進めたのは、承継すべき経営資産の可視化です。
中期経営計画の整理、ロードマップ設計、経営理念の見直し、会議体設計を通じて、これまで経営陣の頭の中にあった判断を、共有可能な形へと落とし込みました。

2. 業務標準化による暗黙知の承継

事業承継で最も断絶しやすいのが、現場の判断です。
富士見産業様でも、品質や対応力を支える知見の多くが、経験者の中に蓄積していました。

そこでRep.は、業務フロー、判断基準、OJTカリキュラムを整備し、現場で使われていた暗黙知を形式知へ変換しました。

3. 営業・集客基盤の再設計

承継後に会社が成長していくためには、新たな顧客接点を安定的につくる仕組みが必要です。

そのため、サービスサイトの新設、コンテンツの整備、広告運用、営業研修などを通じて、富士見産業様の強みが外部に伝わる導線を構築しました。
これは単なる集客施策ではなく、承継後の会社が「誰に、何者として選ばれるのか」を整える作業でもありました。

4. 次世代組織に向けたHR整備

継続的な成長を実現するには、採用と育成が重要です。
そこで富士見産業様では、採用戦略、育成プラン、人事制度改正の方向性を整理し、事業成長に必要な人材像を明確にしました。

これは、人手不足対策ではなく、次世代の会社運営に必要な組織能力をどうつくるかという設計です。

成果

このプロジェクトの成果は、単一のKPI改善だけでは測れません。
本質的な成果は、事業承継を支えるための見えない資産が、引き継げる形になり始めたことです。

具体的には、中期経営計画ロードマップ、業務標準化資料、育成カリキュラム、営業資料、サービスサイト、コンテンツ群など、承継後の運営を支える基盤が段階的に整備されました。

これにより、富士見産業は「先代や一部の中核人材が支える会社」から、「価値が仕組みとして残る会社」へ移行しつつあります。
また、プロジェクト全体では、営業利益率を引き上げることを目標に置きながら、採用、育成、案件獲得、収益化が循環する構造を目指し、取り組み後1年以内で改善目標を達成できました。

なぜこの取り組みが事業承継に有効だったのか

事業承継の失敗は、後継者の能力不足だけで起こるわけではありません。
むしろ多いのは、会社の重要な機能が引き継げないまま、役割だけが移ることです。

富士見産業様のプロジェクトが機能したのは、最初から「承継後に困るものは何か」という視点で全体を設計したからです。
Rep.は、事業承継を「経営者交代のイベント」ではなく、無形資産の継承と次世代成長の設計プロジェクトとして捉えています。
富士見産業様の事例は、その考え方を実践したものです。

 

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